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ご挨拶


日本教育工学協会会長
野中 陽一

日本教育工学協会は,毎年,全国各地で,全日本教育工学研究協議会全国大会を開催してきました。 この全国大会では,公開授業,基調講演,シンポジウム,研究発表,ワークショップ,企業展示などの 充実したプログラムを通して,教育工学の実践と研究に関する交流に加え,最新技術を利用した情報機器 や教育システム,デジタル教材の情報を得ることができます。

平成29年度は,11月24日(金)・25日(土)に,和歌山市内の小中高等学校や特別支援学校,和歌山 県民文化会館等を会場にして,第43回全日本教育工学研究協議会全国大会(和歌山大会)を催します。 そのテーマは,「ICT活用で創造する『主体的・対話的で深い学び』」です。 新学習指導要領では,主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うことが求められています。 「各教科等の特質に応じた見方・考え方を働かせながら,知識を相互に関連付けてより深く理解したり, 情報を精査して考えを形成したり,問題を見いだして解決策を考えたり,思いや考えを基に創造したり することに向かう過程を重視した学習の充実」を図る上で,ICTの利活用は,欠かすことができません。 また,全ての学習の基盤となる資質・能力として,情報活用能力が位置づけられましたから,その育成を 図るためには,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を主体的に活用できる環境と,これ らを適切に活用した学習活動の充実は急務です。 あわせて,小学校段階では,各教科等の特質に応じて,「児童がコンピュータで文字を入力するなどの 学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動」や「児童がプログラ ミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付け るための学習活動」を計画的に実施することが求められています。

和歌山では,全国大会開催に向けて,和歌山大学の豊田先生をリーダーとする研究グループがICT環境 の整備,ICT活用に関する実践研究を重ねてこられました。その成果を示すべく,和歌山大会では,上述 したような視点に基づき,新学習指導要領に向けての授業が公開され,実践事例が報告されます。 また,それを支える環境を目にする機会が豊富に準備されています。 全国の教員現場の方々,教育情報化関連企業の方々,教育情報化を研究対象としている教育工学研究者の 方々が,新学習指導要領が求める実践を成立させ発展させるために和歌山の地に集い,充実したプログラ ムを通して実践と理論の交流を行っていただければ幸いです。

和歌山大会に,ぜひご参加ください。 秋深まる和歌山の地で皆様にお会いできることを楽しみにしております。